【ブルゴーニュ地方 地域・概要】
ブルゴーニュ地方はフランス北東部に位置しており、北緯約46度から48度に位置しています
北緯と南緯30度~50度の区域を”ワインベルト”と呼び、一般的にワイン造りに敵しているとされる地域です
夏は暑くて、冬は寒い、大陸性気候が特徴です
大陸性気候で代表的な産地には、ドイツ、アルゼンチン、セントラル・オタゴ(ニュージーランド)などがあげられます
ブルゴーニュ地方には6つの地区があります
北から
シャブリ
コート・ド・ニュイ
コート・ド・ボーヌ
コート・シャロネーズ
マコネ
ボージョレ
コート・ド・ニュイ地区と、コート・ド・ボーヌ地区を合わせた地区を、コート・ドール(黄金の丘)と呼びます
秋のブドウ収穫後にブドウの木々が美しい黄金色になる様子が由来となっているそうです
この地域には世界を代表するグラン・クリュのワイン畑が北から南にかけて途切れる事なく続いています
【ブドウ品種】
白ブドウの主要品種はシャルドネとアリゴテです
ブルゴーニュで育てられる白ぶどうはほぼシャルドネですが、次いで栽培面積が多いのはアリゴテです
黒ブドウの主要品種はピノノワールとガメイです
ピノノワールは世界各地で栽培されていますが、原産地はブルゴーニュ地方です
ガメイはボージョレ地区で多く栽培されている品種です
ボージョレ・ヌーボに使用されるブドウとしてよく知られています
【A.O.C.】
ブルゴーニュ地方のAOCは、グラン・クリュをAOCの頂点とし
その下にプルミエ・クリュと続き、畑名、村名、地方名と続くピラミッド型になっています
特級畑のことをグラン・クリュ
一級畑のことをプルミエ・クリュと呼びます
村名はヴォーヌ・ロマネなどの村名
地方名はブルゴーニュです
一級畑は、ヴォーヌ・ロマネ村の中で一級認定をされている、クロ・デ・レア
特級畑は、ヴォーヌ・ロマネ村の中でグラン・クリュ認定をされている、ロマネコンティのような形です
【シャブリ地区】
シャブリ地区は、ブルゴーニュ地方の最北に位置しております
地区の中には重要な7つのシャブリ・グラン・クリュがあります
この7つにプラス、ムートンヌという畑がグラン・クリュに認められています
ムートンヌは、プルーズとヴォーデジールにまたがる伝統的な畑です
特別にシャブリ・グランクリュ・ムートンヌのラベル表記が認められています
面積最大のグラン・クリュは、レ・クロで、面積最少はグルヌイユです
ブドウ品種はシャルドネ一種だけで、シャブリ=辛口の白ワインと覚えましょう
土壌はキンメリッジの石灰岩と泥灰岩で、小さな牡蠣の化石を含みます
ミネラル感、火打石のような、という形容詞でよく表現される土壌です
【コート・ド・ニュイ地区 コート・ド・ボーヌ地区】
コート・ド・ニュイ地区と、コート・ド・ボーヌ地区は
世界を代表する、グラン・クリュの畑が多く並ぶ銘醸地区です
【コート・シャロネーズ地区】
コート・シャロネーズ地区は、フルーティで軽やかなバランスのとれたコストパフォーマンスのよい赤・白ワインが生産されています
コート・シャロネーズ地区には5つの村名AOCがあります
ブーズロンはブルゴーニュ地方で唯一のアリゴテ100%で造られる白のみのAOCです
モンタニィはシャルドネ100%の白のみのAOCです
【マコネ地区】
マコネ地区は、北のコート・ドールよりわずかに温暖で、土壌はシャルドネ種に適しており
生産量の約85%が白ワインです
マコネ地区には5つの村名A.O.Cがあります
全て白ワインのみが認められているA.O.Cです
サン・ヴェラン村のワインは、ボージョレ・ブランともマコン・ヴィラージュとも名乗ることが出来ます
【ボージョレ地区】
ボージョレ地区は、ブルゴーニュ地方の一番南に位置する比較的広い地域です
白ワインも造っていますがごくわずかで、殆どは赤ワインです
この赤ワインはガメイ種というブドウ品種から造られフルーティでライトな若飲みタイプのカジュアルなワインです
自らの村名を名乗る10のA.O.C、クリュ・デュ・ボージョレがあります
全て赤ワインのみが認められているA.O.Cで、ブドウ品種はガメイです
若飲みタイプが多いボージョレで、ムーラン・ア・ヴァンとモルゴンは熟成能力に優れたワインを生産します
面積の最大はブルイイで
最も新しくA.O.C認定されたのはレニエです
11月の第3木曜日に解禁となる、ボージョレ・ヌーボは生産の約3分の1をしめます
日本はボージョレ・ヌーボの最大の輸出先です
ブルゴーニュ地方はボルドー地方と並び、ワイン大国フランスの中でも代表的な産地です
その分ボリュームも大きいですので、まずは、ブルゴーニュ地方の6つの地区について大枠を抑えてから、それぞれの地区の解説を細かく見ていくと理解しやすいと思います
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