【プロヴァンス地方 地域・特徴】
プロヴァンス地方は、地中海沿岸のマルセイユからニースまでの一帯に広がるフランス最大のロゼワインの産地で、地元の人たちはロゼワインを日常的に飲んでいます
紀元前600年ごろからというフランス最古のワイン造りのもつ産地です
最初にブドウ栽培が伝わったとされるマルセイユは、人口でパリに次ぐフランス第2の都市でもあります
乾燥した温暖な地中海性気候のおかげで、カビ病も少なくブドウ栽培に適しています
またロゼワインが生産量の約90%を占めており、フランス最大のロゼワインの産地です
【プロヴァンス地方 主要ブドウ品種】
主要ブドウ品種は、白はユニ・ブラン、クレレット、ブールブーラン、グルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、ロール(=ヴェルメンティーノ、マルヴォワジ・ド・コルス)
黒はシラー、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードル、カリニャン、ティブラン(プロヴァンス地方の土着品種)
ローヌ地方の南に広がる産地のため、生産されるブドウ品種はローヌ南部のブドウ品種と似ています
白ブドウのロールは、古くからこの地で栽培されている品種で、イタリアではヴェルメンティーノ、コルス島ではマルヴォワジ・ド・コルスという別名があります
華やかな香りでフレッシュな味わいの白ワインが造られます
黒ブドウのティブランは、プロヴァンス地方の土着品種で、香り高く、エレガントな赤ワインが造られます
基本的には他の品種とブレンドして使用されます
【プロヴァンス地方の主なA.O.C.】
プロヴァンス地方の主なA.O.Cは、
コトー・デクサン・プロヴァンス、コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス、
コトー・ド・プロヴァンス、コトーのつくこの3つのA.O.Cで全ワイン生産の95%を占めます
サント・ヴィクトワール、ピエールフー、フレジュス、ノートル・ダム・デ・ザンジュは、赤・ロゼのみの生産が可能です
また、コトー・ド・プロヴァンスのサブリージョンとして付記することが認められています
カシーは、白ワインの生産が67%と多いことが特徴
ピエールヴェールは、プロヴァンス地方最北
ベレは、最東に位置しています
【コルス島 地域・特徴】
コルス島は地中海に浮かぶフランス領の島で、すぐ南にイタリア領のサルデーニャ島があることから、イタリア文化の影響が色濃くあります
ブドウ栽培・ワイン醸造の歴史は、プロヴァンス地方と同様に古く、紀元前600年頃から古代ギリシア人によって行われており、
コルス島で多く栽培されているシャカレッロ、イタリア原産のニエルッチョから赤・ロゼワイン
ヴェルメンティーノから辛口白ワインが造られています
【コルス島 主要ブドウ品種】
主要ブドウ品種は、白はヴェルメンティーノ(=マルヴォワジ・ド・コルス、ロール)
黒は、スキアカレロ、ニエルッチョ(=サンジョベーゼ)、バルバロッサ、グルナッシュ
ニエルッチョは、イタリアのサンジョベーゼと同じ品種です
ニエル(Niellu)はコルスの言葉で“黒い”を表します
【コルス島の主なA.O.C.】
コルス島の主なA.O.Cは、
パトリモニオはニエルッチョ主体の赤・ロゼワインと、ヴェルメンティーノ100%の白ワインのA.O.Cです
1968年コルス島で初のA.O.C認定を受けました
ミュスカ・デュ・カップ・コルスはミュスカ100%で造られるV.D.NのA.O.Cです
V.D.N.(ヴァン・ドゥ・ナチュレル)とは、ワインの醸造過程でアルコールを添加して、アルコール度数を高めたワインです
ぶどう果汁を発酵させている途中でアルコールを加え、熟成させます
液中のアルコール分が一定量を超えると酵母が働かなくなり、アルコール発酵が止まるため、ぶどう果汁の甘味が残ります
V.D.N.に使用されるぶどう品種は、ミュスカ種とグルナッシュ種の2つに大きく分けられます
一方、V.D.L. (ヴァン・ドゥ・リキュール)は、
まだ発酵させていないぶどう果汁にアルコールを加えてつくることをいいます
アジャクシオは、皇帝ナポレオンの生誕地として有名でスキアカレロが多く栽培されています
ヴァン・ド・コルス・フィガリは、島の最南端に位置しています
地中海沿岸のマルセイユからニースまでの一帯に広がる、世界有数の高級リゾート地コートダジュールがあるフランス最古のワイン産地であり、
フランス最大のロゼワインの生産地です
安価で気取らないスタイルのロゼワインは、フランスのロゼワインA.O.C.の42%、世界で消費されるロゼワインの5%を占めています
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