オーパス・ワンってどんなワイン?
オーパス・ワン・ワイナリーは、
シャトー・ムートン・ロートシルトのフィリップ・ド・ロッチルト男爵 と ロバート・モンダヴィで、
カベルネ・ソーヴィニヨンに基づくボルドー風のブレンドをつくる事業として1978年に設立されました
シャトー・ムートン・ロートシルトは、ボルドーのメドック格付けで第一級に認められているワインです
一級に認められている、五大シャトーの中でも特に豪奢(ごうしゃ)で明朗、堂々たる味わいのスタイルを持ち、常に時代の一歩先をリードするワインです
毎年発表されるアートラベルはコレクターが多いことでも知られています
ロバート・モンダヴィは「高品質なカリフォルニアワインの育ての親」としてその名が知られています
1966年、彼の息子とともに立ち上げたワイナリーが、ロバート・モンダヴィ・ワイナリーです
当時カリフォルニアワインと言えば、大衆向けの低品質なワインが大半でした
ワイン用のブドウ造りに、カリフォルニアの気候風土はぴったりのため、生産方法さえ革新すれば、必ず良質のワインができるとの信念を持ち醸造に臨みました
幾度のヨーロッパへの視察を重ね
彼が試みた数々の醸造技術は、その後、カリフォルニアの多くのワイナリーでも取り入れられ、現在の高品質なカリフォルニアワインを産むようになりました
そんな二つのワイナリーが合弁で手掛ける事業が、オーパス・ワン・ワイナリーなのです
オーパス・ワンの名前の由来
オーパス・ワンの名前の由来は音楽用語の「作品番号第一」の意味だそうです
因みにセカンドラベルのオーバーチュアは「序曲」の意味だそうです
『一本のワインは交響曲、一杯のグラスワインはメロディのようなものだ』との考えからロスチャイルド男爵が命名しました
…何ともお洒落な感じですね(;^_^A
ラベルデザインは共同経営者の二人の横顔がデザインされています
オーパス・ワンの生産地域
オーパス・ワン・ワイナリーがあるのはカリフォルニア州のナパ・ヴァレーです
オークヴィルAVAという生産地域で造られます
AVAはアメリカにおけるワイン法で米国政府認定ブドウ栽培地域のことです
※ヨーロッパのワイン法を学んだあとだと、間違えやすいポイントなので注意が必要です
AVAはヨーロッパのワイン法のように、ブドウ品種や、栽培、醸造方法等を規定するものではなく、一定の地理的、気候的なブドウ栽培条件をもつとみなすエリアの境界を規定するものです
産地を表記する場合の使用規定について(アメリカ全土)
州(State)75%以上
群(County)75%以上
AVA85%以上
畑95%以上となっています
オークヴィルはナパ・ヴァレーのほぼ中心に位置しています
ブドウ畑の標高は30mから150m程度、年間降雨量は850ミリ前後で、土壌は西側では砂質ローム層、東側では火山性土壌の性質を持っています
オークヴィルのカベルネ・ソーヴィニョンは果実味を備えた、深みのあるしっかりとした味わいのぶどうとなるのが特徴です
ナパ・ヴァレーはサン・パブロ湾から吹き込む冷風を受け、特に南部では、夜間から朝方にかけて濃い霧が立ち込めます
夏は最高気温が30度にも達しますが、一日の気温差が大きいことで凝縮した果実が得られるようになります
また収穫時期はほとんど雨が降らない地中海性気候であり
寒暖差と恵まれた天候により安定した高品質のブドウが育てられています
ボルドー品種による最高品質ワインを目指す
オーパス・ワンに使用される品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体として、カベルネ・フラン、メルローを補助品種として使用します。
当初はこの3品種を使用していましたが、現在はプティ・ヴェルド、マルベックを加えた計5種類が使われます
オーパス・ワンのブドウは全て手摘みで収穫されます
熟成はオーク樽で1年半、その後瓶詰され更に1年半行われ、収穫から3年後に発売されます
リリース年より8年から15年後が飲み頃とされていますが、飲み頃を迎えるワインのみが高価で取引されるわけではなく、資産価値のあるワインとして若いものでも値段で取引されています
最高級のカリフォルニアワインで、世界で最も有名なアメリカワインといっても過言ではありません
オーパス・ワンの成功はそれまで大衆的な低品質なイメージが持たれていた時代から
アメリカでも本当においしいワインを造ることができるという証明になり
現在の高品質なカリフォルニアワインの歴史を誕生させたと言えます
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